老後は田舎でゆっくり静かに暮らしたい。
地方に行って農業をしてみようか。
退職金で田舎に家を建てて暮らしたい・・。
地方の暮らしに馴染むことができるのかしら?
定年間近のため地方移住を検討している方でこういう疑問をおもちではないでしょうか?
ここでは、老後の地方移住についてお話しします。
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老後の地方移住で知っておきたい10のポイント
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地方に住んでいる経験からおすすめする老後の家
実は私は20年前に長野県に住み始め、今50代になり、他の土地から引越してきた人たちを見てきました。
老後を地方で暮らすことについて実体験をもとにお伝えします。
長野県情報が多くなりますが、ご興味のある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
老後の地方移住で知っておきたい10のポイント
田舎に住んでみないとそこの土地で暮らしていけるかどうかわからないことは多いです。
何度も訪れて知り合いでもいれば 安心でしょうが、いない場合は不安ですよね。
ここでは移住して後悔しないために、田舎の暮らしに関する経験情報をお伝えしていきます。
①交通は不便
交通の不便な所ではどこに行くにも車が必要です。
これは限界集落に限った話ではありません。
公共交通機関は1日の本数が少なく不便な地域もありますので、運転免許はもっておいた方が良いです。
夫婦どちらかが運転できれば問題ないのですが、買い物、病院、習い事どこへ行くにも運転する人が一緒に行くということになり、夫婦で行動することが多くなるでしょう。
とはいえ、高齢者になると運転に自信がなくなるという方も。
そういうことも考えると「歩いていける距離にスーパーがある」というのも条件に付け加えておくと良いでしょう。
②暮らし
長野県の夏は過ごしやすいのですが、冬の寒さは非常に厳しいです。
マイナス10℃になることもあり凍結します。
雪が降ると雪かきをする体力も必要です。
家の前の道が公道に面していれば雪かきをしてもらえますが、そこに出るまでの道は自分たちでかくようになります。
その土地の気温や環境を知っておく必要がありますね。
ゴミ出しをする場合は場所によってはゴミ収集の場所が遠いことがあり、重いゴミは車で出しに行くこともあります。
③買い物
買い物もほとんど車で行きます。
近くに店があれば歩いて買い物に行くことも可能ですが、冬は道路が凍結して足元が危ない上にとても寒いので行く日が限られます。
食品は近くのショッピングセンターやスーパーで買い物をして、更に生協の宅配も利用すると便利です。
車を運転しないのであれば、歩いていける距離にスーパーがあった方がよいでしょう。
食品以外の物はネットで買うことができますので、特に困ることはありません。
④生活コスト
都会と比べると家賃は安く済みますが、光熱費、特に冬の暖房代がかかります。
冬は車のタイヤを冬用のスタッドレスタイヤに履き替える必要がありますので、そのほか税金、保険などと合わせて車の維持費が大きく負担になります。
⑤医療
総合病院やクリニックはありますが、やはり全ての科が揃っているわけではありません。
高齢になると医療機関を利用する頻度は高くなることが考えられますので、近くにあると安心です。
特殊な治療や最新の治療によっては遠くの病院まで行くことになり、時間や費用がかかってきます。
⑥人との交流
地域によっては老後の交流する場所は案外あります。
公共施設等で高齢者が参加できるさまさまな教室が開かれていますので、積極的に参加すると友人も増えて楽しいのではないでしょうか。
長野県では手軽にできるマレットゴルフが非常に多く行われていますので、運動好きな方は楽しめると思います。
また、長野県では信濃毎日新聞がありますが、地方新聞や自治体の広報などを見ると地方の独特な情報が得られますよ。
⑦農業
田舎に暮らして農業をしたいと考える方も多いですね。
市民農園という貸出の農園があり、土地がなくて畑を借りて野菜を作ることができて便利です。
⑧シルバー人材センター
仕事をしたい方はシルバー人材センターに登録して働くこともできますね。
いろいろな職種があるようなので、今までの経験が生かされるのではないでしょうか。
特別なことができなくても、体を動かすのが好きな人や社会貢献したい方は登録されるといいですね。
⑨町内会行事
町内会行事に参加すると地域のことがよくわかるのでおすすめです。
退職された60代、70代の方が熱心に参加されていて、めちゃめちゃ元気に活動されています。
役員になると時間や労力がかかり面倒ではありますが、地域のことが一通りわかり、地域の人と交流することができて有意義だと思います。
⑩都心へのアクセス
高速インターや新幹線・特急電車の駅が近くにあれば便利だと思います。
駅から遠いと駅までの移動時間がかかったり、交通費がかかったりしますから。
東京方面に行きたい時、イベントや旅行に出かけやすいので良いですね。
地方に住んでいる経験からおすすめする老後の家
①まずは賃貸から
資金があるからといって大きな家を建てるのは疑問に思います。
なぜなら失礼ながら近所にそういう方は数名いらっしゃるのを見ているからです。
老後は退職金で田舎に家を建てて暮らすと予定されていたのでしょう。
2階建ての大きな家を作られている場合が多いのですが、あまりおすすめしません。
どちらかが先に亡くなった場合は一人で広い家に暮らすようになりますし、高齢になってから家の手入れは大変です。
また、経済的にも余裕がなくなり、生活を切り詰めるようになっても困ります。
賃貸か平家の小さい家に住み、余った資金を生活に回し、ゆとりある人生にした方が良いのではないでしょうか。
しかしながら、地域によっては持ち家でなくアパート暮らしですと、定住しない人と思われ、若干接し方が違うように感じられます。
家を建てる場合は分譲地ですと、周りが新しい人ばかりなので比較的安心ですが、世代が違うと馴染めないということもありますね。
よく調べたり、不動産屋に確認するなどこまめな情報収集が必要です。
知らない土地をいきなり購入するのもやめた方がいいですね。
相場がわからないので金額を上げて提示してくる場合もありますから、気をつけましょう。
②軽井沢に住む?
長野県では軽井沢にセレブの人たちが多く住んでいますね。
軽井沢のおしゃれなお店で外食すると料金設定が東京と同様で高いということがよくあります。
経済面で余裕のある方にはおすすめしますが、どちらかというと住むいうよりは別荘として遊びに行くところととらえておくのが良いでしょう。
もちろん自然に囲まれ素敵なところではあります。
観光地となり、夏は関東方面からの訪問客で大変混雑しているため、地元の高齢者は買い物に行くことが大変だと聞きます。
夏のスーパーの駐車場には、関東方面のナンバーの外車が多く並び、その周りは渋滞して、ここは本当に長野県なのだろうかと思います。
軽井沢に移住して住むのであれば、ある程度覚悟が必要だと思います。
まとめ
老後を静かにゆっくり暮らしたいと地方に住み替えるのはメリット・デメリットがあり迷うところです。
以上をまとめますと・・・
- 歩いていける距離にスーパーがある
- 公道に面しているまたは近い
- 光熱費があまりかからない
- 医療機関が揃っている
- 人との交流の場がある
- 趣味を楽しむ場所がある
- 首都圏へのアクセスが便利
以前温泉で出会ったご婦人が愚痴を漏らしているのを聞いたことがあります。
「良いところだと聞いて引越して来たけれど、不便だし店も少ないし楽しくない・・・」
と言われていました。
おそらく引っ越す前の想像と大きく違ったのでしょう。
そういうことにならないためにもよく調べ、移住相談窓口などに相談しましょう。
地域によっては「お試し住宅」があるので申し込んで住んでみて、納得してから居住することをおすすめします。
経済的余裕があれば「二拠点居住」がよいかなと思います。
そうすれば今までの友人たちとも会うこともでき、生活の質を変えないで暮らすことができます。
高齢になるほど知らない土地で暮らすのは勇気がいるのではないでしょうか。
田舎は自然の豊かさは大変素晴らしいのでおすすめです。
楽しい生き生きとした老後の暮らしの参考になれば幸いです。
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